- 『英文法出るとこだけ』がどんな単語帳なのかが分かる
- 『英文法出るとこだけ』の長所・短所が分かる
- 『英文法出るとこだけ』のレビュー・使ってみた感想が分かる
「『英文法出るとこだけ』ってどんな感じ?」という方に向けて、じっさいに使ってみた感想をレビューします。かれこれ累計50冊以上の参考書で勉強してきたので、その経験から長所と短所もまとめます。
英文法出るとこだけの評価・概要を知る
- 分かりやすさ
- 3
- 質のたかさ
- 4
- 使いやすさ
- 4
- ボリューム
- 4
- 評判のよさ
- 4
『TOEIC TEST 英文法 出るとこだけ!』は文法問題における鉄則をベースに解説する参考書です。合計33の鉄則を解説しています。本質的な文法の説明よりも得点のための解法がつまった参考書なので、文法書というよりもパート5対策書にちかいです。
英文法出るとこだけの長所・短所を知る
英文法出るとこだけの長所
- 基本的なテクニックをスピーディーに習得できた
- 前置詞をともなう表現のまとめが有用だった
基本的なテクニックをスピーディーに習得できた
『英文法出るとこだけ』はTOEICの点数を取るためだけのテクニックが33つ紹介されています。内容は基本的なもので「形容詞の前には副詞を選ぶ」「some of/all of/most ofのあとにはtheがくる」といった具合です。
以上に解説をくわえたものが33セットあるというシンプルな構成で進んでいきます。得点のためだけのテクニックがコンパクトにまとまっている感じは、塾講師からもらえる必勝ノートのイメージにちかいですね。
四の五の言わずに覚えていさえすれば得点できるようなつくりだったので、機械的に勉強することができました。試験直前で時間がないときでも点数アップがのぞめます。
前置詞をともなう表現のまとめが有用だった
『英文法出るとこだけ』の前置詞をまとめた章がよかったです。前置詞の基本イメージ、動詞との相性、頻出イディオムはどれも必見で試験によく出ます。ここのユニットを覚えるだけでも10点くらいアップすると思います。以下のような知識によわい方にはぜひおすすめです。
動詞との相性| for(褒める・責める・詫びる理由)
- praise A for B:BのことでAを褒める
- blame A for B:BのことでAを責める
- apologize for B:Bのことで謝罪する
動詞との相性|with(喜ばしい理由)
- be pleased with A:Aで喜んでいる
- be satisfied with A:Aに満足している
英文法出るとこだけの短所
- 誤解を招く・飛躍したテクニックが含まれていた
誤解を招く・飛躍したテクニックが含まれていた
『英文法出るとこだけ』には一部誤解を招く、飛躍したテクニックが含まれていました。ここでは二つの具体例を紹介します。このあたりが改善されるとなおよいですね。
鉄則7
- 鉄則:受動態の後ろには副詞を選ぶ
- 例文:The job was done
safety/safely.
こちらは誤解を招く鉄則です。第四文型(SVOO)を受動文にするとOが一つあまるため、受動態のうしろに副詞以外がくることもあります。
鉄則10
- 鉄則:空所の直後に目的語あれば、名詞ではなく動名詞を選ぶ
- 例文:The CEO is __ organizing a new task force.
解答:organize/organization/organizing/organizational
こちらは飛躍した鉄則です。この鉄則は「この場合は公式で解ける」と言われているようなものです。ここで言及されるべきはこの場合を知る鉄則です。つまり空欄の直後が目的語かどうかを知るメソッドだと思います。
この問いの場合、considerは-ing形と相性がよく第三文型を取るため、–forceまでを名詞句とし目的語とすることができるorganizingが正解であるという手順で解きます。
英文法出るとこだけの感想・評判を知る
ここからはほかの方の感想やレビューを紹介します。
評価: 5.0原則を羅列してくれているので、判断に迷うことがない。他の本と違い、項目別に分かれているので、それも一から勉強したい私のような初心者にはわかりやすい。これと英単語(これは無料アプリで勉強しました)だけで、3ヶ月で840点まで上がりましたよ。(後略)
評価: 4.0狙いは良いと思います。TOEIC文法で大切なのは、品詞使い分け、動詞、接続詞、修飾語、関係詞の5つだとして、それらの鉄則33を明らかにしています。なのでこの原則(鉄則)を理解さえすれば、かなりの高得点が取れることになります。惜しいのは、すべての問題に対して適用鉄則が明記されていないこと。この問題集では鉄則に合致しているものだけを出題し、ややはずれるものを上級編として別冊化すると理解が進みそうな気がします。
評価: 5.0実際に書店で中身をパラパラ見て購入しました。初めてtoeicを受けた時のスコアは650でしたが、この本と試験の1週間前に出会って2周し、2回目に受けたスコアは755まで伸びました。(帯謳い文句は本当でした…)そもそも文法が嫌いで学生時代から目を背けがちだったのですが、この本はページ数もそれほど多くなく、私はアレルギー反応を起こす事なく学べました。文法の本というよりはテクニック本的な要素が強いと思います。自分が今まで触れてきた文法本と違い何だかワクワクする参考書でした。(後述)
英文法出るとこだけの総合評価・まとめ
- 『英文法出るとこだけ』は文法問題のテクニックがつまった参考書である
- 短期間で得点しやすいなどの長所がある
- 誤解を招くテクニックが載っているなどの短所がある
総合評価は4.0です。テクニックよりの文法書だったので得点に直結しやすかったのが高印象でした。包括的に文法を知りたい方にとっては『一億人の英文法』などをおすすめしますが、TOEICの点数さえあればよい方、時間がない方は『英文法出るとこだけ』のほうが向いています。
Amazonを覗いてみたところ評価数178、星4.2と高評価でした(記事作成時)。そこで試し読みもできたので、購入するかどうか迷っている方は一度試し読みしてはいかがでしょうか。