- 2つの参考書のちがいが分かる
- 自分に一番合う参考書が分かる
「キク英文法と一億人の英文法ってどうちがうの?」「TOEICに合う文法書はどっち?」というTOEIC受験者のための記事です。キク英文法と一億人の英文法のちがいが分かります。
キク英文法と一億人の英文法の概要
まずはそれぞれの概要について知っていきます。そのあと両書を比較しそれぞれの特徴について知っていきましょう。
キク英文法の概要
- 分かりやすさ
- 2
- 質のたかさ
- 5
- 使いやすさ
- 3
- コスパのよさ
- 5
- 評判のよさ
- 5
『キク英文法』は覚えるべき内容だけがしっかりまとめられた文法書です。覚えるべき項目が60項目なら、その60個が箇条書きのようにルール化して列挙されています。内容が正確で暗記しやすいつくりである点も特徴です。
一億人の英文法の概要
- 分かりやすさ
- 5
- 質のたかさ
- 4
- 使いやすさ
- 2
- コスパのよさ
- 4
- 評判のよさ
- 5
『一億人の英文法』は解説に重きが置かれた文法書です。各文法のコアイメージが掴みやすく、各品詞の語彙についてもこまかく解説がされています。勉強を進めるさいの納得感があるのがこの本の特徴です。
キク英文法と一億人の英文法の比較
ここからはキク英文法と一億人の英文法を比較します。まずおおよその特徴を表にまとめ、そのあと両書の長所を指摘します。
比較:キク英文法と一億人の英文法の特徴
一億人の英文法 | キク英文法 | |
---|---|---|
分かりやすさ | ◎ | △ |
質のたかさ | ○ | ◎ |
使いやすさ | △ | ○ |
コスパのよさ | ◎ | ◎ |
評判のよさ | ◎ | ◎ |
ボリューム | ◎ | ◎ |
文体 | 柔 | 硬 |
レベル | 易 | 難 |
比較:キク英文法の長所
- 正確な文法事項が示されている
- 高度な文法事項が示されている
- 暗記勉強をしやすい
- 演習問題の質がたかい
- 付録の英語表現集が有用である
正確な文法事項が示されている
『キク英文法』は正確な文法事項が示されています。「enoughは修飾する形容詞・副詞の後ろに置く」や「状態動詞は通例、進行形を作れない」など文法用語を使った正確な物言いですね。ほかにも「この単語の用法はこうで例外的にこれが認められる」など、かなり試験ライクになっています。
高度な文法事項が示されている
『キク英文法』は高度な文法事項が示されています。「A’s BとB of Aのちがい」「hardly ~ whenとno sooner ~ thanは主節から訳す」のようにこまかい点にも言及していましたね。取りこぼしなく文法に取り組めるのも『キク英文法』のつよみでした。
暗記勉強をしやすい
『キク英文法』は暗記勉強がしやすいです。すべての説明がルール化されており、どのページを開いても一定のフォーマットになっています。そのため暗記すべき内容が項目ごとに明確なため、勉強がしやすかったです。
演習問題の質がたかい
『キク英文法』は演習問題の質がたかいです。収録問題はどれも大学入試に出題されたことのある問題なので、正確な知識が要求されます。そもそも『一億人の英文法』には演習問題がないので、知識が定着しているかを問題を通して確認したい場合は『キク英文法』を選択することとなります。
付録の英語表現集が有用である
『キク英文法』は付録の英語表現集が有用です。440もの英語表現が付録として収録されています。このような表現だけを集めた『金の熟語』ですら収録数は430です。これだけでも一冊分の価値がありましたね。TOEICにもよく出てくる表現だったので勉強になりました。
比較:一億人の英文法の長所
- 理解しやすい解説がされている
- 理解しやすく章立てされている
- 前置詞・副詞などの具体例につよい
- 日常的な表現が載っている
- 図表・挿絵がおおい
理解しやすい解説がされている
『一億人の英文法』は理解しやすい解説がされています。「過去形のコアイメージは距離感。なので助動詞も過去にするとよく控えめな表現になる」のように、各文法のニュアンスやそう表現される理由が示されています。このほうが腹落ちするんですよね。ルールを列挙する『キク英文法』とはおおきな相違点です。
理解しやすく章立てされている
『一億人の英文法』は理解しやすい章立てがされています。おおよそどの章も「対象とはなにかという本質→対象の種類と法則→各種類の本質や解説」というふうに、本質とルールに従って各種類が構成されているという気づきを得ることができました。おなじく納得感がありましたね。
前置詞・副詞などの具体例につよい
『一億人の英文法』は前置詞・副詞などの具体例につよいです。画像のとおりコアイメージと用法が直感的に分かるように説明がされています。キク英文法にて「暗記勉強をしやすい」の画像を参照すると、前置詞の扱われ方が対照的なことに気づくでしょう。私はこちらのほうが勉強しやすかったです。
日常的な表現が載っている
『一億人の英文法』は日常的な表現が載っています。『キク英文法』の付録は頻出の英語表現が載っていました。いっぽう『一億人の英文法』の付録は単位や日付など日常的に目にする表現について着目しています。新聞を読んだり海外の生活に触れてみたい方にとって相性がよいでしょう。
図表・挿絵がおおい
『一億人の英文法』は図表・挿絵がおおいです。文章だけでは伝わりきらない部分を絵で表してくれています。また『キク英文法』は単調なので、モチベーションを維持する点においては『一億人の英文法』のほうに軍配が上がります。よりリラックスして勉強ができました。
キク英文法と一億人の英文法のQ&A
結局のところ、どちらを選んでも問題なく文法を勉強することができます。前述の比較内容からこれだと思う方を選ぶとよいでしょう。それでもあえて指標をつくるなら精緻さをとるか理解しやすさをとるかになります。自分の英語の習熟度とも合わせて考えてみましょう。
文法の導入には『一億人の英文法』を使いました。なんとなくで選んだことがきっかけなので参考になるかどうかは…。そのあと十数冊の文法書を使ってみましたが、どの本よりも情報の網羅性と正確性、検索性がよかったので『キク英文法』を併用しています。いまでは誤答したときの辞書代わりに使っていますね。
キク英文法と一億人の英文法の比較まとめ
- 『キク英文法』は精緻で暗記しやすい
- 『一億人の英文法』は解説が分かりやすい
- どちらを選んでもTOEICの勉強ができる
比較の結果、以上のことが分かりました。どちらを選んでも文法力が得られることに変わりありません。どちらかよいかと悩みすぎず、一日でも早く勉強することがTOEIC攻略に繋がります。
精緻さをとるか、分かりやすさをとるかを基準に検討すると、購入時によりよい選択ができるでしょう。