- 『キクタン600』がどんな単語帳なのかが分かる
- 『キクタン600』の長所・短所が分かる
- 『キクタン600』のレビュー・使ってみた感想が分かる
「『キクタン600』ってどんな感じ?」という方に向けて、じっさいに使ってみた感想をレビューします。かれこれ累計50冊以上の参考書で勉強してきたので、その経験から長所と短所もまとめます。
キクタン600の評価・概要を知る
- 分かりやすさ
- 3
- 質のたかさ
- 4
- 使いやすさ
- 3
- ボリューム
- 2
- 評判のよさ
- 4
『キクタン TOEIC L&Rテスト SCORE600』は聞いて覚える英単語をコンセプトにした単語帳です。TOEIC600点をめざす方を対象にしています。中身はなじみのある単語帳ですが、音声が唯一無二で、単語が覚えられるようにくせのあるBGMにのせて復唱するスタイルが特徴です。
キクタン600の長所・短所を知る
キクタン600の長所
- フレーズ・例文がどちらもある
- 各シリーズの単語のダブりがすくない
- 音声にくせはあるが覚えやすい
フレーズ・例文がどちらもある
『キクタン600』は単語にくわえてフレーズ・例文がセットで載っています。そのためどのような語法・文脈で単語が使われているかが分かりやすかったです。『金フレ』だとフレーズのみなので、よりイメージが浮かぶつくりになっていました。
たとえば『キクタン600』でexpenseのフレーズと例文を見てみましょう。
expenseの意味・フレーズ・例文
- 意味:費用、出費、経費
- フレーズ:living expenses(訳:生活費)
- 例文:Housing is my biggest monthly expense.(訳:住居は私の毎月の最大の出費だ)
以上から「~費」という連語などでは複数形が用いられ、特定の出費などをさす場合は単数形を用いられることが分かります。こういった英語の勘を養うのには『金フレ』よりも向いていました。
各シリーズの単語のダブりがすくない
『キクタン』には500・600・800・990と数おおくのシリーズがありますが、各シリーズの単語のダブりがすくないです。感覚では二割ほどしかダブっていません。この点も『金フレ』とはおおきく異なりますね。『金フレ』は『銀フレ』と五から六割ほどのダブりがあるので、純粋に覚える単語を増やしたいなら『キクタン』をおすすめします。
音声にくせはあるが覚えやすい
『キクタン』シリーズの付属の音声にはくせがあります。具体的にはそれぞれ四カ国のスピーカーがBGMのノリに合わせて単語と意味を復唱するという、なんともシュールな音声です。はじめて聞いたとき「まじかこれ…」とただでさえ表情がかたくなる通勤電車で無表情をキメることになりました。
さらに聞いていくと、独特なリリックになる英単語が脳内のあちこちをまわりつづけます。そして洗脳がすむと、BGMが流れると同時にいくつかの単語と意味が無意識に浮かんできます。このような中毒性はほかの単語帳では与えてくださりません。
…というふうに『キクタン』では頭に残る工夫がされているので、好き嫌いは出るかと思いますが個人的にはよい音声でした。
キクタン600の短所
- 暗記すべき部分に漏れがある
- スマホKindle版のデザインがよくない
暗記すべき部分に漏れがある
たとえばfigureは「数字、人物」などの意味が重要ですが、赤字になっているのは「数字」だけです。ほかにもaccompanyに「添付する」の意味がなかったりと、暗記すべき部分に漏れがあります。
性質上、単語にはきりが無いほど意味があるので、どの単語帳も意味を省略して載せているのは同じです。これは定番書である『金フレ』でも同様です。しかしこの漏れ具合が『金フレ』にくらべるとおおいという印象を受けました。
とはいえあくまで比較するとという話なので、それほど神経質になる必要もないレベルですね。本サイトでは正確な評価を行うことを大切にしているので、正直に短所として紹介したという次第です。
スマホKindle版のデザインがよくない
スマホのKindle版『キクタン』で勉強しようとすると、単語の途中で次のページに遷移する必要が出てきます。Kindleの性質上仕方がないことですが、暗記をするときに支障が出るので短所として挙げておきます。ちなみにPC版では表示の調整をするとそれほど気にならずに勉強できます。
じっさい私もKindle版を購入しPCで勉強していました。Kindle版だと目次から単語をクリックするだけでページ遷移してくれるので、すばやく単語にアクセスできる分勉強がはかどりました。
キクタン600の感想・評判を知る
ここからはほかの方の感想やレビューを紹介します。『キクタン600』にくわえ『キクタン800』のレビューも含めています。
評価: 5.0YouTubeの英語コメントが読めるようになれば良いという、英語を学習する意欲が全くない学習者です。意欲がなくても続けられるということで、自宅トイレに入ったら30秒ぐらい単語帳を読むというのを10年ぐらいダラダラとやっています。長文系単語帳より単語ごとに細切れになってるこの単語帳は自分の用途には使いやすいです。単語の範囲がレベル別になっていて適切なレベルを選べるのが良いです。太字・赤字などの紙面のデザインも脳に自然に入ってくる感じで良いです。(後略)
評価: 4.0語数があり取りたいスコアが明確な人には良いと思うが、大学受験を経験した大学1年生には簡単すぎる気がする。
評価: 5.0頑張って覚えてます。覚えた単語は海外ドラマでも結構出てくるので、TOEICに限らず日常会話でも使える単語帳だと思う。
キクタン600の総合評価・まとめ
- 『キクタン600』は音声に力を入れた単語帳である
- フレーズ・例文どちらも載っているなどの長所がある
- 暗記すべき部分に漏れがあるなどの短所がある
総合評価は4.0です。『キクタン600』は短所を考慮しても、600点レベルの単語力が十分身につけられる単語帳なので、評価を平均以上としました。
個人的に不満を感じたのは、単語の意味はすべて赤字で表記してほしかったというくらいですね。意味の漏れに関しては700点以上を取りたいときに初めてこだわるイメージです。なので50冊以上の参考書を使ったことがある個人の意見として『キクタン600』をメインの単語帳としてつかうことは問題ありません。
「レビューを見てから買うかどうかを決めよう」と考えていた方、Amazonの試し読みなども活用しつつご検討ください。