- 『金のフレーズ』がどんな参考書なのかが分かる
- 『金のフレーズ』の長所・短所が分かる
- 『金のフレーズ』のレビュー・使ってみた感想が分かる
この記事は「金のフレーズって単語帳そんなにいいの?」「金のフレーズさえあればほかの単語帳いらない?」と考えているTOEIC受験者のためのものです。『金のフレーズ』がどんな参考書なのかが分かります。
累計50冊以上の参考書で勉強しました。今回は『金のフレーズ』を使ってみた感想と特徴をレビューします。
金のフレーズの評価・概要をざっくり知る
- 分かりやすさ
- 3
- 質のたかさ
- 5
- 使いやすさ
- 3
- コスパのよさ
- 4
- 評判のよさ
- 5
『金のフレーズ』は特急シリーズとよばれるTOEIC専門の単語帳です。単語数は1420語+αとなります。1000単語に対し1000フレーズ、くわえて約420語+類語などがまとめられていました。収録単語とフレーズの質に定評があり、TOEIC受験生にもっとも使われているといえる単語帳です。
金のフレーズの長所・短所を知る
金のフレーズの長所
- 収録単語の質がたかい
- フレーズごと試験によく出る
- 目標レベルにあった勉強がしやすい
- CDをDLしなくても音声が聴ける
- 評判・評価がたかく人気がある
収録単語の質がたかい
『金のフレーズ』はTOEIC試験の過去80回分の英単語を分析し、頻出度と重要度がたかい単語だけを順に収録しています。正直600点レベルまではどの単語帳も似たりよったりなのですが、『金のフレーズ』はそれ以降のレベルでも質がたかく安定しています。
ほかの単語帳だと1400語では収まりきらなかったり、定形表現などがカバーできていなかったりします。このあたりの収録単語のバランス感がよいのが好印象でした。
フレーズごと試験によく出る
『金のフレーズ』最大の特徴です。この本は単語だけでなくフレーズも超頻出です。思ったより試験にそのまま出てきます。上記の画像でも「Please refer to the map.」「Who most likely is ~?」のように、referのあとは必ずtoだし、mostとlikelyはTOEICの問題文で頻出の表現です(さすがに当たり前レベルですが)。
「フレーズを覚えていたから直後がto doingだと答えられた」のように、苦手だったはずの単語同士の相性を意識することができました。
目標レベルにあった勉強がしやすい
『金のフレーズ』は600点・730点・860点・990点のレベル別に単語を紹介しています。目標から逆算して勉強がしやすいつくりです。意外にもすべての単語帳がそういうつくりというわけではなく、たとえば『金のセンテンス』もレベル別ではありません。
TOEICではほかにも文法書やパート別対策書、問題集を使って勉強する必要があります。単語帳だけに時間を取られるわけにはいきません。そのためには目標点数から逆算して勉強しないと間に合いません。「限られた時間で○○点を取らないといけない」という社会人にはとくに必要な単語帳です。
評判・評価がたかく人気がある
断言してよいでしょう。『金のフレーズ』はもっとも使われている単語帳です。それでいて評判がよいですね。私も単語帳を勧めるならこの本か『金のセンテンス』の二択になります。
「自分にあった単語帳か分からない」場合、実績のある本を選んでよいかと思います。私もはじめは「他人が合うなら自分もそうである確率がたかいだろう」という理由で買ってみましたが、結果的に正解でした。
試験会場に行くと、この本をパラパラめくっている受験生ばかり見かけることになります。使っていない方を見かけるのがむずかしいくらい覇権を握っている単語帳だというわけです。
金のフレーズの短所
- 意味が不足している場合がある
- 派生語・類語の勉強がしづらい
- 赤シートでの勉強に癖がある
意味が不足している場合がある
たとえば本書記載のconductは[実行する、実施する]のほかに名詞で[振る舞い、遂行]の意味も大事になってきます。appreciateやstateなども同様です。いっぽうでやさしい目標レベルのために、動詞と比べて重要度が低いと判断してコンパクトにまとめたともいえるので、一長一短かなと思います。
派生語・類語の勉強がしづらい
これは短所というより姉妹書の『金のセンテンス』が優秀すぎるんですね。くわしくは比較記事があるので省略しますが、『金のセンテンス』は各単語の意味にくわえ、派生語・類語がすべて赤字で記載されています。『金のフレーズ』にも派生語・類語が載っているのでその点は安心ですが、こだわってほしかったなと思います。
赤シートでの勉強に癖がある
『金のフレーズ』は意味ではなく単語が赤字になっています。ライティングやスピーキングには有効ですが、与えられた英会話・英文から解答をするTOEIC L&Rテストにはやや不向きです。
なので私は赤シートではなく付属帯を広げ、薄目にするため顔をしかめて勉強していました。試験勉強はお笑いではありませんが、はたから見た人にとっては苦笑ものでしょう。それさえ気にならなければ良書です。
金のフレーズの感想・評判を知る
ここからはほかの方の感想やレビューを紹介します。
評価: 5.0著者の80回を超える受験経験を元に作成されたTEXファイル。このTEXファイルによって確実に本番で出てくる形で覚えることができる英単語帳です。ランニングマンしながら音源を1時間ほど聞き、毎日10ページずつ進めていると3ヶ月ほどで450点→700点まで上がりました。毎日続けることの大切さを身を持って実感できました。
評価: 2.0内容は多分いいです。オーソドックスな目標得点別で分けられた単語群を暗記していくもの。ただ、英語を隠して日本語を見るということができるのに対して、日本語を隠して英語のみを見るということができない。そのため、L&Rで本来求められる英語→日本語への確認が出来ないため、復習には不向き。なんでこんな構造にしたんだろう…
評価: 5.0この本の単語・フレーズは本当に厳選されており、優れている本だと思います。色んなところで口コミされていますが、本当に口コミ通りの足りないところを補ってくれる本だと思います。テストでは780点をとっていますが、なかなか点数がそこから上がらないので、この金のシリーズを手に取りました。600点の単語やフレーズでも、730点のものでもうろ覚えの単語があったことに気づかされました。(後略)
金のフレーズの総合評価・まとめ
- 『金のフレーズ』には約1420語+αが収録されている
- 収録単語とフレーズの質に定評があり人気がある
- 勉強しやすさは次点だが、全体評価はとてもよい
総合評価 : 4.5
- 分かりやすさ
- 3
- 質のたかさ
- 5
- 使いやすさ
- 3
- コスパのよさ
- 4
- 評判のよさ
- 5
おすすめ度は4.5、総合評価は4.5です。たしかにいくつかの短所を挙げることはできましたが、それをはるかに上回る単語とフレーズの質のよさがあります。
TOEIC初心者のころ、私の英語力は350点ほどであり絶望的でした。そこからTOEICの単語帳として『金のフレーズ』を選んだのですが、そのおかげで600点を取れたと感じています。それから累計50冊以上の参考書で勉強してきましたが、現状おすすめできる単語帳は『金のフレーズ』か『金のセンテンス』だけです。
またその50冊から厳選した7冊のうちの1冊でもあります。買ってもまったく後悔しない参考書といえるでしょう。
厳選:おすすめ度5の7冊レビュー
▶『一億人の英文法』
▶『金のフレーズ』
▶『金の熟語』
▶『公式問題集』
▶『文法特急』
▶『公式プラクティス リスニング編』
▶『新形式精選模試 リーディング』